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暗闇で恋しましょう

第33章 だから、きっと、この涙は

消えちゃわないように、ぎゅっと私も手に力を込めた。



「あんな高いところでみんなキスするんだね。ちょうどてっぺんでー、なんて本当にできてる人いるのかな?」



てっぺんを指さし、冗談っぽく笑う。


少しでも、この場が和むように。


少しでも、ひぃちゃんの心が軽くなるように。



「んなもん大体だろうよ」

「だって、永遠に結ばれるって、神様に近い所だからってことでしょ?神様にこんなにラブラブですーって見せて、永遠をもらうってことじゃないの?」

「神、ねぇ。そもそも日本って仏じゃね?」

「クリスマスもハロウィンだってあるんだよ!」

「…………元々日本人ってのは、信仰心強い訳じゃねぇしな」



はぁ、と息を吐くひぃちゃんからは儚さが少し、消えた気がする。

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