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暗闇で恋しましょう

第5章 眠れぬ夜は

きりっと眉を上げ、ドヤ顔。


それへの反応は勿論なしで、ひぃちゃんはそのまま私を退かすと、体を起こした。


だるそうに首を抑え、欠伸1つ。


そのまま何をするでもないぼーっとどこか遠くを見ている。



「........ひぃちゃん」

「.......」

「ひぃちゃんってば」

「.....んだよ」



面倒臭そうなその態度にむぅと頬を膨らませる。


そもそもひぃちゃんが話しかけてきた癖に。


無視した上にこの態度。


ちと酷過ぎやしやせんか。


この寝れない要因だってひぃちゃんなのに。


こうなったら、文句の1つや2つくらい、言っても罰は当たらない筈。


決まれば、と放とうとしたが、いつの間にやらひぃちゃんの姿はそこになく。


きょろと見回せば、流石ワンルーム。


すぐ様姿を発見する。


がさごそがたがた聞こえるからには、何かを探している様子で。



こんな暗闇で、電気くらい点ければいいのに



思うけど、してあげないのは、少しの反発だ。



何を探してるか知らないけど、手伝ってさえあげないんだから

ぷーんだ



ぷいっとひぃちゃんから視線を離して、数秒。


ひぃちゃんが私の前に座った気配。

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