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でも、それは、私の口から理由を言っても、回答が決まっている証拠でもあって。


これは、ひぃちゃんの優しさ。


残酷な、優しさ。


そんな優しさを見せられたら、私は……


ギリッと歯を鳴らし、私は口を開く。



「………女性に誘わせて、再三言わせるのはルール違反なんじゃないの？」



こんな風にいつもの調子で、言葉を吐くことしかできないじゃないか。


ひぃちゃんは、そうだな、と呟いて私を抱き寄せた。


ぎゅっとしてから、体勢を変え、私を見下ろす形に。


こうやってされると、やっぱり妙に意識するものだ。


どきん、どきんと先程とは違う意味の鼓動が鳴り始める。


それでも、拭えないものはたくさんあって。


それを隠すように、私はひぃちゃんの首に腕を回す。



「……優しく、してね」



そんな風に大人ぶった言葉を吐いて。