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暗闇で恋しましょう

第37章 幸せな話

俺と杏の関係が“加害者と被害者”であることは、生涯かけても変わらないこと。


“4年間刑務所でお世話になった”


たったそれだけのことで、何も変わりはしないこと。


世間の認識も目も、何一つ、変わりはしない。


2人で道を歩けば、白い目は当たり前。


嫌な言葉だって当たり前。


両親への挨拶なんて言語道断。


2人の関係を進める、ということは“幸せ”なことでも“良い”ことでも決して、ない。



杏のこれからの人生に、俺は本当に居ても良いのか………?



「確かに思った。思った、けど、ね………それ以上に………」
















「今からひぃちゃんに会えるんだ、って。そっちの気持ちのほうが勝っちゃった」















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