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暗闇で恋しましょう

第38章 幸せに

指定場所に指定時間。


来いという件名だけのメール。


飛翠が何をしようとしているのか、手に取るように分かった。


そんな時、真っ先に思うのは、やっぱり杏ちゃんのこと。



悲しむだろうな

泣きも、するだろう



杏ちゃんの泣き顔が脳裏に浮かび、ぎゅっと胸が締め付けられる。


それでも、俺に“止める”という選択肢はない。


これは、けじめだから。


飛翠にとってもーーーー


そして、俺にとっても。
































指定ホテルに着けば、飛翠がホテル側に全て指示をしていたのだろう。


俺はいとも簡単に2人の元に辿り着いた。


目に入る、ベッドで眠る杏ちゃんには、くっきり涙の跡がついていて。

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