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暗闇で恋しましょう

第6章 罪を背負うのは

このやり取り、もう何回やったか分からない。


何回言われようと、俺は止める気などないというのに。


言ってもこの調子だから、言うのももう止めたが。


ぶつぶつぶつぶつ姑の如し。


まだ何か言っている祥人に、飽きないものだと関心する。


このまま聞き逃していても良いのだが、責められていることに違いはない。


気分が悪いことに変わりは無いので、話題を変える。



「お前、仕事は?」



少しの間と背中に刺さる視線は、人の話ちゃんと聞けよ、そんな思いからなんだろう。


それでも聞く姿勢を見せない俺に、呆れたのか諦めたのか祥人はその問いに答えた。



「きゅーけーちゅー。お前こそ、今見てるあそこが仕事場だろうよ」

「………休憩中」

「……まぁたズル休憩かよ」



はぁと溜息を吐き、呆れられる。



お前も大して変わんねぇだろ



祥人の会社からここまで徒歩で来れる距離ではない。


それをカバーするための、目の端に写る車なんだろうが。


そう易々、会社を抜けていい立場じゃないだろうに。


その思いは、吐いた煙草の煙と共に消えていく。



「本当、神様に感謝するしかないよな」

「は?」

「お前が首切られないことだよ」


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