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斉藤太一です

第5章 似合わないだけ


え~っと・・




あぁ
そうだ




携帯番号を
交換したところから
だったね



あぁ
思い出したよ



君は

「番号教えて」

そう言って
大きなバックから
携帯を取り出したんだ


その携帯は

キラキラしていて

女の子だな・・・って
すごく思ったんだよ




長い爪なのに
手慣れた手つきで
僕の番号を押して

僕に
電話をしてくれたんだよね




「もしもし」




「やだ

もしもしなんて
言わないで
切ればいいのに」




「そ・・そうだね(笑)」





そして


仕事中は
電話でられないよねって
君は言いながら


アドレスも
交換したんだ








それから

僕の携帯電話は

君が

僕の部屋に来る時間の

連絡用電話になったんだよ




君は
いつも僕の事を
待ち伏せていて


「遅い」


って文句を
言ってたから



君にとっては
丁度いい
連絡メールだったのかも
しれないんだけど




その

そっけない
メールや電話が





僕にとっては





一番の


楽しみになっていたんだよ





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