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第14章 自業自得



結衣「私、だって…」

慶一郎「結衣」

結衣「…」


そこまで言いかけ言うのをやめた

篤との関係がバレたわけではない以上
自分から波風立てる必要はない
それより何より…


結衣「私だって…お土産…お土産買うの
忘れちゃって…」

慶一郎「そんなのいいって」

結衣「ごめんなさい…」

慶一郎「結衣、頭上げてよ」

結衣「本当に本当にごめんなさい」

慶一郎「結衣…」

結衣「…」


頭を深々と下げ
結衣は慶一郎に謝罪した
もちろんお土産を買い忘れたからなどで
はない

口には出来ないが
篤との事を反省し謝罪していたのだ
篤と交わした最後の約束を
守る為に…


「結衣は彼氏と幸せになれよ」


結衣「私、慶ちゃんと別れるなんて絶対
考えられない、だからお願い…」

慶一郎「結衣…」

結衣「私の事、捨てないで…」


自分は絶対、慶一郎と幸せになる
それが篤の願いだから
だから…


結衣「お願い…」


私は嘘をつき続ける
相手にも嘘をつき自分自身にも…


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