嘘
第14章 自業自得
篤「…」
さくら「お仕事お疲れ様」
篤「…ありがとう」
家に帰ると
当たり前のようにさくらがいた
半同棲生活のような関係が続き結婚も
時間の問題だった
さくら「洗濯するから荷物いい?」
篤「…さくら」
さくら「?」
篤「話しがあるんだ、座って」
さくら「…うんっ」
篤「…」
向かい合うように座り
真剣な眼差しでさくらを見つめた
篤「…」
さくら「話しって何?」
篤「…うんっ」
さくら「篤さん、私と別れたいの?」
篤「なっ何言って…」
さくら「私、知ってるんだよ」
篤「…」
さくら「篤さんが浮気してる事も、その
浮気相手が誰かも」
篤「…」
さくら「でも私は篤さんが好き、だから
別れたくない」
篤「…わかった」
さくら「だけど私と一緒にいるのが罪の
意識でならやめてほしいの」
篤「…」
さくら「あれからもう10年だよ」
篤「…まだ10年だよ」