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第15章 発覚



桃子「見送りよかったんですか?」

結衣「いいのから、今は仕事」

桃子「…はいっ」

結衣「…」


女子社員の中には
篤の見送りをする者もいたが
結衣は断固として見送りはしなかった

お別れは済んだし
これ以上、未練たらしくしなくなかった
最後くらいはかっこよくクールで
いたかった


桃子「でも私、先輩の気持ちがわかりま
せん」

結衣「何が?」

桃子「本当は好きなのに…」

結衣「好きだけど好きだけじゃダメなの
向こうには彼女がいるし私だって」

桃子「そうですけど…」


♪~(携帯の着信音)


桃子「!!」

結衣「仕事中はマナーモードね」

桃子「すいません、すぐ…」

結衣「桃子ちゃん?」

桃子「あっ、すいません、ちょっとトイ
レに」

結衣「…」


携帯を手に
トイレへ駆け込んだ桃子
その表情、様子から電話の相手は彼氏の
ようだ

彼氏からの電話で上機嫌になる
わかりやすい子だ


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