嘘
第17章 物語の始まり
桃子「先輩」
結衣「うぅ…っ…」
桃子「先輩、風邪引きますから」
篤「向井地、どうした?」
桃子「二海さん、先輩、お酒飲み過ぎて
寝ちゃってどうしましょう…」
篤「全く…」
呆れたふりをしながらも
彼女がこうなった経緯を知っていた
お酒が苦手なのに
相手が不愉快な思いをしないよう
進められるまま何杯をお酒を飲んでいた
事を
俺は知ってる
彼女の頑張りを
だから…
篤「向井地、悪いけどタクシー呼んでく
れるか」
桃子「タクシーですか?」
篤「このままにしとけないし俺が家まで
送るよ」
桃子「それなら私が」
篤「向井地一人じゃ深沢を支えるの無理
だろう」
桃子「それはそうですけど…」
篤「俺が責任持って送り届けるから」
桃子「…わかりました」
篤「…」