嘘
第5章 気になる彼女
慶一郎「映画、案外面白かったね」
結衣「…」
慶一郎「結衣?」
結衣「えっ?あっうんっ」
篤「…」
慶一郎に合わせたものの
正直、映画の内容は全くと言っていい程
覚えていない
だって…
さくら「あの俳優さん、かっこよかった
泣き顔も素敵だったし」
篤「何それ」
さくら「別にいいでしょう」
篤「いいけど(笑)」
さくら「(笑)」
結衣「…」
モヤモヤする
さっきからずっと胸がモヤモヤ
堪らず…
結衣「…私…ちょっとトイレ」
慶一郎「じゃあ入口で待ってるから」
結衣「うんっ…」
篤「…」
原因不明の胸のモヤモヤ
せっかくのデートなのにこのままでは
楽しめない
気持ちを落ち着ける為
結衣は一人、トイレへ向かった
篤「…」
慶一郎「あの…」
篤「何」
慶一郎「結衣の前では聞けなかったけど
あなたに聞きたい事があって…」
篤「俺に聞きたい事?」
さくら「…」