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第5章 気になる彼女



結衣「…はぁぁっ」


トイレに篭ったまま
一向に出ようとしない結衣

女子トイレは混むし用が済んだのなら
早く出るべきなのだが
なかなか…


結衣「あぁやばい…もう出なきゃ」


これ以上はやばい
変な想像をされるのも嫌だし
慶一郎が篤に何か余計な事を吹き込まれ
ても面倒だ

結衣は覚悟を決めトイレを出た
すると…


さくら「…」

結衣「さくらさん?」


鏡の前でさくらが化粧を直していた
直す必要などない程
綺麗なのに…


結衣「さくらさん、元が綺麗だから直す
必要なんてないんじゃないですか」


結衣は何も考えず
さくらの左側に立つと
手を洗いながら隣のさくらに話しかけた
だけど…


さくら「…」

結衣「あれっ…あの…」

さくら「…」


全く反応がない
この距離で聞こえていない

なんて事は考え難いし考えたくはないが
これはもしかして…


結衣「…」


無視?


無視されている
そう考えずにはいられなかった


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