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第5章 気になる彼女



無視されている

そうだとしても理由は何だ?
理由、理由…


それはやっぱり…


結衣「…」

さくら「あっ、結衣さん」

結衣「…さくらさん」


いたの?

そんな表情で結衣を見るさくら
可愛い顔して…


結衣「さくらさん、こんな事言いたくな
いけど…男と女の前で態度を変えるのは
あんまり良くないと…」

さくら「えっ、何」

結衣「だから」


相手の方が年上
だけど言わずにはいられなかった


結衣「さくらさん、さっき私の事、無視
しましたよね」

さくら「無視?無視なんて」

結衣「理由は知らないけど、そういうの
良くないと思」

さくら「ごめんなさい、言ってなかった
けど私、左耳が聞こえないの」

結衣「思う、えっ?」

さくら「左は完全に聞こえてなくて右も
補聴器で少し聞こえる程度で」

結衣「あ…」


髪を掻き上げ
右耳の補聴器を見せてくれた

さくらは別に無視していたわけではない
聞こえていなかっただけ
結衣の声が…


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