悪魔的ドクター
第9章 ストーカー
━━━夜6時…
咲桜ちゃんの具合と頭痛…
いつもと違い元気のない様子が
どうしても気になった俺は
医局に引きこもるのを辞め
マンションに急いだ。
オートロックを開錠し扉を開けると、中は暗く静かだった。
まさか倒れてる!?
そんな事が頭を過り
俺は直ぐ様リビングに向かった。
すると
ちょうど咲桜ちゃんが自分の部屋から出て来て鉢合わせした。
良かった…
倒れてなかった…
「え、先生!?」
俺がここにいる事に驚いている。
それもそうだ。
まだ1時間しか経ってないのに
もう帰って来たんだから。
「仕事…早く終わってな」
この言い訳は
決して間違ってないぞ。
『咲桜ちゃんが心配で、早く帰って来た』
…なんて言ったら彼女きっと
俺に迷惑掛けてるとか言い出しそうだから、黙っておこう。
「すみませんッ、ご飯の準備まだなんです。すぐ支度しますねッ」
人の事より自分の心配しろよ…。
「そんなのいいから。それより具合は大丈夫か?」
「はいッ。薬を飲んだら頭痛も治まりました!」
「そっか…」
ちょっと安心した。
顔色も良くなってきたし
いつもの咲桜ちゃんだ。