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悪魔的ドクター

第11章 決着

その名前を聞いた男は
一瞬焦りの表情を浮かべ
俺から目を離した。


その顔だと
自分が何をしたのか
わかっているな。



「ご存じですよね?」


「アンタは誰ですか…。警察…呼びますよ」



それでも白を切るのか?



「それはこちらの台詞です。呼ばれて困るのは、アナタの方だと思いますけど?」



満面の笑みで野郎を追い込むと
言葉が出ないらしく
逃げずについて来た。


拉致じゃねぇぞ?
(一応)同意を得たんだ。



大学から少し離れた路地裏。

まわりに人家もなく静かな場所な為、仕置きには最適。



「何をしようって言うんですか」



何かを察したらしく
変態野郎は強く警戒。

俺と距離を置き
いつでも逃げられる様に
肩がけのショルダーバッグの
肩紐(ベルト)部分を両手でギュッとつかんでいる。

女の子かよ。



「まぁちょっと話を聞けよ。アンタの名前は山田太郎。○○大学に通う21歳」


「どうして僕の事を…」


「他にも知ってる事と言えば…。前科3つ。18歳でストーカーで捕まり、出所後も強制わいせつ・性的暴行…他多数で服役。現在は執行猶予中」



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