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悪魔的ドクター

第11章 決着

「姫宮さん…この人は、君の彼氏じゃないの?」



今までの会話を何も知らなかった咲桜ちゃんが、『先生』と呼ぶのは仕方ないんだが…
困った事になった。



「おいお前。そんな事より、もういいかげんやめろ」


「僕の質問に答えろ…。僕に、嘘をついたの?先生って…アンタは何者?」



どうやら怒らせてしまった様だ。


医者である事がバレたらマズイ…



「彼氏だ。わかったならナイフを降ろせ。誰かに見られたら、即警察行きになるぞ」



だがもう遅い。



「うるさいッ!僕に嘘をついて…許さない」



ナイフを握りしめるその手は
震えながらも、更に力が入っている。



「…来るなら来い」



咲桜ちゃんに危害が及ぶくらいなら、そうやって俺に刃物を向ければいい。


怖くはない。
こんな弱虫野郎に
俺は殺せないし
殺されるつもりもない。



「う…わぁぁぁぁぁ!!!!」



変な呻き声を発しながら
男はナイフを俺に向けたまま
こちらに走ってきた。



本当に来るとは…。





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