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悪魔的ドクター

第11章 決着

半ば呆れながら
男の行動を注意深く観察した。

そのせいか
咲桜ちゃんが俺の前に立ちはだかった予想外の行動には焦った。



「なッ!?バッ」
 ↑
翻訳(『何してんだッ!バカ野郎ッ!!』)




すぐ近くまで、ナイフを持った男が近付いている。


そして
目の前には俺を守る咲桜ちゃん。



「ッたく」



咄嗟の判断だった。


俺は咲桜ちゃんの前に出ると
後ろの彼女を庇いつつ
同時に
目の前に迫り来る男の
ナイフを持つ手首を
横から蹴ってみた。


するとその勢いで
ナイフは離れた所へ飛んでいく。


そして
焦り始める男の鳩尾(みぞおち)に拳を入れた。



「ぐふッ」



男はドスの利いた声を発し
お腹を押さえ
その場に踞(うずくま)ってしまった…。



「おっと、殺りすぎた」



いや、俺は悪くないぞ。
正当防衛だ。



「先生…」


「もう少し待ってな?」



不安そうに見つめる咲桜ちゃんに今はこれしか言えないが、理解してくれたのか頷いてくれたので、俺は次の仕事に取り掛かった。



隅の瓦礫の隙間に
前以て設置しといた携帯電話を確認。







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