悪魔的ドクター
第12章 姉弟
「よくわからん性格してるから、扱いに難しくて面倒なのは確かだがな…」
「で、でも昔、椿さんが勝手に家を飛び出した事、先生は今でも恨んでいるんじゃ…」
「そんな話までしたのか?本当、あの姉は…」
どういう事なのか
サッパリわからないあたしに
先生は呆れた表情で溜め息を吐いた。
「昔から、姉は両親のご機嫌とって生きてきたんだ。逃げたくもなるし、それでいいと思ってた。逆に俺は何もしなかったんだから、文句言えるはずがない」
「そう…だったんですね」
「椿が苦しんでた事は、子供の頃から知ってたよ」
先生と椿さん
お互いの気持ちがすれ違っていたんだ…
先生は恨んでなんかないし
嫌いだなんて…
最初から誤解だったんだ…。
「え、でも、じゃあ、名前で呼んでいるのは…?」
「名前?…あ~。姉が自分で言ったんだ。『お姉ちゃんだなんて呼ばれたくない』って。他に呼び方なんて思い付かなかったから、それにしたんだ」
…そういう事?
「まさか"姉上"って呼ぶ訳にはいかないだだろ。"姉貴"だって"姉さん"だって嫌がるんだから」
「で、でも昔、椿さんが勝手に家を飛び出した事、先生は今でも恨んでいるんじゃ…」
「そんな話までしたのか?本当、あの姉は…」
どういう事なのか
サッパリわからないあたしに
先生は呆れた表情で溜め息を吐いた。
「昔から、姉は両親のご機嫌とって生きてきたんだ。逃げたくもなるし、それでいいと思ってた。逆に俺は何もしなかったんだから、文句言えるはずがない」
「そう…だったんですね」
「椿が苦しんでた事は、子供の頃から知ってたよ」
先生と椿さん
お互いの気持ちがすれ違っていたんだ…
先生は恨んでなんかないし
嫌いだなんて…
最初から誤解だったんだ…。
「え、でも、じゃあ、名前で呼んでいるのは…?」
「名前?…あ~。姉が自分で言ったんだ。『お姉ちゃんだなんて呼ばれたくない』って。他に呼び方なんて思い付かなかったから、それにしたんだ」
…そういう事?
「まさか"姉上"って呼ぶ訳にはいかないだだろ。"姉貴"だって"姉さん"だって嫌がるんだから」