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悪魔的ドクター

第12章 姉弟

ヤバイ。
今度こそ怒られる…。


部外者のあたしが
先生達の事情に
土足で入り込んではダメなのに…



だけど
先生と椿さんの間にある溝を
少しでも埋められたら
蟠りが解けるんじゃないかって…勝手に思ったんだ。


だって
姉弟らしい会話が
出来る2人だもん。



「先生の家庭事情に口を挟んで、すみませんでした。だけど…椿さん…お姉さんを、嫌いにならないでほしいです」



両親が不仲であるなら
尚更、姉弟は仲良くいてほしい。


って…
あたしは言える立場じゃないか。



「そんな事言われてもなぁ…」



やっぱり…ダメか。

仕方ないよね。
あたしが言って丸く収まるって
そんな簡単な話じゃないし…



「そうですよね…。すみません。何も知らないのに偉そうに…」


「咲桜ちゃん…。何か勘違いしてないか?」


「え…?」



勘違い…?

だって先生と椿さんを嫌いで
今でも許せなくて…



「確かに、椿のあの無駄に高いテンションは苦手だが、別に嫌ってる訳じゃないぞ?」



…はぇ?




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