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悪魔的ドクター

第4章 拒否

「…いや、悪い。言い過ぎた」



謝る先生からは
先程の様な冷たい目付きは消えていた。



「俺はダメだな。言い過ぎるのは悪い癖だ」



今度は眉を下げて苦笑した。



「…先生が謝る事なんてないですよ。本当の事なんだから…」


「咲桜ちゃん…。俺はね?お前を心配してるんだ。喘息は、大人になってもちゃんと治療しないと治る所か悪化していくんだよ。そうなってもらいたくないんだ」


「…はい」



今度は優しく説得する様に話してくれた。



「それで、今後の治療の事だけど毎日の体の様子も診たいし、検査ももう少し続けたいから入院してもらいたい」


「入院!?」



あたしは『入院』の言葉に
驚きと戸惑いが隠せなかった。


当たり前だけど
誰でも入院なんてイヤに決まってる。


家に帰れなくなるんじゃないかって、不安で堪らなくなる。


でもあたしは
それとは別にイヤだった。



「入院…か」


「ご両親に連絡したんだけど繋がらなくて…引っ越ししたのか?」


「…両親は、今…外国です」



あたしは俯いたまま
小さく答えた。





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