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悪魔的ドクター

第5章 助け


あたしは
何事もなかったかの様に
翌日には大学に行き
しっかり授業を受けた。


もうすぐ試験もあり
家でのんびり寝てもいられない。

寝てなくても大丈夫だった。
昨日の今日なのに
具合は悪くない。
点滴や薬のおかげなのかな。




明里には
朝から質問の嵐。


喘息の事はもちろん
速水先生に関しては
興味津々に食い付いてきた。


知り合いだったのか…とか
どんな関係なのか…とか

あたしと先生は
ただの『医者と患者』の関係なのに…。

まさか合コンで会うとは
あたし自身も思ってもみなかったけど。



そしてあたしは今
またも病院にいる。

待合室で名前を呼ばれるのを待っているところ。


入院は拒否したけど
通院はしないと…
絶対また怒られるから。



「姫宮さん。診察室Aにお入りください」


「はいッ」



呼ばれてすぐに
最初と同じ診察室に入った。


そこで待っていたのは
やっぱり速水先生。



「ちゃんと来るなんて、偉いじゃん」



白衣姿の先生は
眼鏡の位置を直しながら
笑顔であたしを見た。



だけどその笑顔に
違和感があったんだ。





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