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悪魔的ドクター

第6章 同棲

「お前なぁ。また発作が起きたらどうするんだ」


「はい…すみません…」



慎重に謝るが
先生の表情は変わらない。



先生が怒るのも無理ない。
医者としては患者を放っておく訳にはいかないだろうし。


でも入院を拒否したのに
タダで病院で寝てるなんて出来ないから、あたしは帰ろうと思う。


怖ず怖ずとベッドを降り靴を履くと…



「はぁ…。ったく、送ってくから正面入り口で待ってろ」



見兼ねたのか
突然そう言うから
あたしは驚いた。



「先生仕事は?」



それが気になったんだ。



「これは仕事の1つです。病人を1人で帰せません」



なーんて言うから
『確かにそう言われればそうか』と納得してしまう。


先生の言う事は間違ってないかもしれないけど…そこまで迷惑掛けてしまってる事に責任を感じた。





***



結局断れず
正面玄関を出ると
太陽が昇ったせいで
スッピンが目立つ…。



「ジャージにスッピンって…」



まだ未成年なのに…
こんな真っ昼間に
なんか最悪だ



まわりに見えない様に隠れつつ
先生の車を待っていると…

1台の黒いBMWが目の前に停まった。



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