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悪魔的ドクター

第6章 同棲

「もし入るなら、タオル用意するから声掛けて。俺は部屋にいる」



え…。

もしかして
『風呂に入る』って…
あたしだけ?


一緒に入るだとか
誘われただとか
ただの勘違い?妄想?…願望?



あ、いや
願望はないな。



そう思ったら恥ずかしくなった。

だって1人でバカな事考えてたんだから。

先生は端から
そのつもりはなかったんだし…。


それって
あたしに魅力がないって事なのかな…

それはそれで、どうかと思うよ。



「来る前に入ってきたので、大丈夫です」



複雑な気持ちで
あたしは先生の親切を断った。



「わかった。今日はもう遅い。早く寝ろ」



先生はそう言って部屋を出て行こうとした。



「…あの」



だけどあたしは
それを止めてしまった。



「ん?」


「…病院に戻るんですか?」


「え…?」



もしまた発作が起きたら
どうすればいいのか
やっぱり不安があったから。



「どうした?いてほしい?」


「えッッ」


「お望みならいるけど?」



いてほしい…って言うのかな。





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