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悪魔的ドクター

第7章 心配

***


病院。



「は?」



速水先生はペンを動かしていた右手を止め、あたしに迷惑そうな顔を向けた。



診察室に入った瞬間に
『彼女いるんですか?』って聞いたのは、間違いだったみたいだ。


…当たり前か。



「俺に何だって?」


「あ、いえ…なんでもないです」



あまりの威圧感に
もうこれ以上は言えません。



「俺の事より咲桜ちゃんは自分の事を考えなさい」


「…はい」



最近この言葉
お決まりになってませんか?



仕事モードの先生は
まるで別人。
プライベートを持ち込まない。


そして
ヤケに厳しく、怖い。



だけどこればかりは
聞いとかないとあたしの生活がかかってます。



このまま知らずに住んでいて
いきなりドッキリバッタリ
彼女と鉢合わせなんて


絶ッッ対イヤだから!!!



「だから先生!彼女はッッ」


「あ゙?」


「す…すみません」



思い切って聞いてみるが…
撃沈。



やっぱり病院にいる『医者』の速水先生に聞くのはダメか。



諦めて大人しく診察を受けた。




すると…




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