悪魔的ドクター
第7章 心配
「いない」
聴診器で胸の音を聴いたあと
先生に背中を向けまま服を直していたあたしの後ろから、小さな呟きが聞こえてきた。
今確かに
『いない』って聞こえた。
それってつまり…
「彼女いないって事ですか?」
丸椅子をクルッとまわし
また先生と向かい合わせになって聞き返した。
「いない。何度も言わせるな」
カルテに何かを書きながら
先生は無表情で答えた。
先程まで触れる事すら許されなかった話題に、先生が答えたよ。
いや、まぁとにかく助かった
「良かった…」
『これで部屋の出入りは大丈夫』とホッとした。
「何が良かったって?もしかして俺の事好きにでもなった?」
え、なんだって?
何がどうなって、そうなる?
「咲桜ちゃんが俺の事をねぇ~」
「違います!!もし先生に彼女いたら、家に住めないからッ!!」
「オイッ!バカヤロ、声がでかいッ」
先生は小声で少し怒り気味に
自分の人差し指を口に当て
『しーッ』と口止め。
あ。興奮して思わず声が大きくなってしまった。
聴診器で胸の音を聴いたあと
先生に背中を向けまま服を直していたあたしの後ろから、小さな呟きが聞こえてきた。
今確かに
『いない』って聞こえた。
それってつまり…
「彼女いないって事ですか?」
丸椅子をクルッとまわし
また先生と向かい合わせになって聞き返した。
「いない。何度も言わせるな」
カルテに何かを書きながら
先生は無表情で答えた。
先程まで触れる事すら許されなかった話題に、先生が答えたよ。
いや、まぁとにかく助かった
「良かった…」
『これで部屋の出入りは大丈夫』とホッとした。
「何が良かったって?もしかして俺の事好きにでもなった?」
え、なんだって?
何がどうなって、そうなる?
「咲桜ちゃんが俺の事をねぇ~」
「違います!!もし先生に彼女いたら、家に住めないからッ!!」
「オイッ!バカヤロ、声がでかいッ」
先生は小声で少し怒り気味に
自分の人差し指を口に当て
『しーッ』と口止め。
あ。興奮して思わず声が大きくなってしまった。