悪魔的ドクター
第7章 心配
――……速水side *。+†*
「ふうー…」
入院カルテに一通り目を通した俺は、大きく伸びをし、腕時計で時間を確認した。
ただ今の時刻
21時07分。
「もう9時か…」
外も真っ暗な訳だ。
最近の俺は忙しい。
いや、いつも忙しかったですけども。
新たに救急で入院してきた子供の担当を引き受けたんだが、よく発作を起こす子だから付きっきりが多くなった。
それにより日中業務(患者を診る以外)が出来ないから、夜その子が眠った頃に始める。
1週間程その生活をし
まだ暫く続きそうだ。
とは言え
苦にはならない。
もともと好きでしている仕事だし遣り甲斐があるから。
たかだか1週間や2週間くらいで倒れる程、柔(ヤワ)な体はしてない。
それに
倒れてる時間もない。
他にも患者はいる訳で
自分が患者になってる場合じゃないから。
「さて、次の仕事っと…」
デスクに山積みになっているカルテの1番上に手を伸ばした。
そのカルテは…
咲桜ちゃんのだ