R:ラブデビゲ
第9章 好きと憧れ
「あっ!待って―――…」
私は、鞄を掴み―――…デビの後を追いかけた――…
廊下に出ると…流石に8時を過ぎているせいか
校内は暗く…人の気配はなかった―――――…
「……この時間帯だ…流石に天文部も他校のガキも帰ったろ?
俺は、あの白い学ランは好きになれん!!」
デビの趣味はともかく…学ラン=黒…と思っていた私も…違和感はある―――…
「え〜…南校舎の3階だし…行ってみたい…いいでしょ?チラッと見たら帰るから!!」
私は、渋るデビの腕を掴んで…南校舎に向かった…
しかし…天文部の誰ともすれ違わないし…人の気配がないし…
デビは、帰りたがっていた…
天文部の部室に誰も居なかったら――――……流石に帰ろうっと私も考え始めた――――…
と、南校舎の3階に入り…
天文部の部室が見える所まで来た――――…
「デビ…天文部の部室…少しだけ明かりが…
ラッキー!後片付けで先輩が要るかも!!」
私は、キュンと高なる胸に素直に部室に足を運ぶ―――…
「んっ…ぁ―――――…あ」
私は、足が……止まる…
あれ―――――――――…
この声…?
私は、部室の扉を少しだけ開け――――――――…
中を覗いた――――――…