
R:ラブデビゲ
第13章 取引と欠片
「―――…あれは…
効果は……無かったです…
全然…
思い通りにならない…から」
本棚に並ぶ…どんな内容かもわからない本を…視界に入れ…
今の……悲しい状況を思う…
「やっぱり……
効き目は無いか―――…
厳しい恋を…実らせるおまじないがあるなら……
試したいかなって――――…」
私は、ドキンとした…
“厳しい……恋”
望月会長との事だろうか…
私は―――――…つらそうな小笠原先輩を見つめて……
ギュッと…
胸が苦しくなった―――――…
「先輩……」
「ごめんね、変な話しになっちゃったね…」
先輩は、乾いた笑顔を見せる…
「先輩は…大丈夫です…
難しい恋なんかじゃありませんよ!
悪魔を好きになる荒業に比べたら!!
屁でも無いです!!」
「ハハハ…可笑しな事、言うね…
そうだね、悪魔との恋愛は相当厳しそうだ…
それを思うと……弱音を吐いてられないな」
