R:ラブデビゲ
第16章 嵐と命
「――――…この世は…
いったいて何なのですか…
私は、騙され続けなければいけないのですか―――…
神は…いらっしゃらないのですか―――――…?」
アイの足にすがりつき泣いていた上城さんは…
うなだれたまま…立ち上がると…
保健室を出ていった――――…
「―――…アイ…
ひどい…上城さんの願いを…思いを…」
アイは―――――…少し…苦しそうな顔を見せたが…
深くため息をついた―――…
「…私だって…多少の願いなら…叶えてはあげるつもりでいたのよ…
だけど―――――…はじめの今までの歩んできた過去までも…と、なると―――…
私の力と、制約上…無理だったのよ―――――――…
それに―――…悪魔とちがって…暗示での記憶操作は…かかりが甘くなるのよ…」
過去までも…変えたい…願い―――――…?