R:ラブデビゲ
第2章 需要と供給
「外しなさいよ!
ピアスは、校則違反だし!見つかったら停学になっちゃうかもしれないんだよ?
しかも…黒って!!どこのビジュアル系バンドだ!
上物か何か知らないけど!!この趣味の悪いの私やだ!!」
私は、捲し立てるようにデビに訴えた!!
すると…ブチン!と…何かが切れた音がした?
「おい…麻実――――…」
あ――――――――――…
ヤバい…
デビが…切れた?
「俺様が黙って聞いてりゃ…ベラベラと―――――…
趣味が悪いだぁ〜
売れないビジュアル系バンドみたいだぁ〜
ふざけんな――――――!!」
「売れないビジュアル系バンドとは、言ってないじゃん!」
デビは、私の頭を片手でガッチリ掴むと…グリグリ握り始めた!!
「んぎゃ!!いたたたたたたたたたたたたたたたた!」
私は、あまりの痛さにデビの腕から逃れようとジタバタした!!
「このブラックダイヤは―――…俺の家系に代々受け継がれる由緒あるダイヤだぞ!!」
デビは、私を乱暴にソファに放り投げた!
「キャッ!!痛い――――…」
「それに…そのピアスは、そこそこ魔力のある奴しか見えね〜よ!!
俺の、獲物だって―――…他の悪魔に解ればいいだけの印だからな――――…」
「え…?一般の人には見えないの?
はぁ〜よかった――――…」
私は、ギリギリ締め上げられた頭を擦りながらデビを見た――――――…
あ…パニックだからって…
ちょっと酷いこと言ったかも…
ちょっと…機嫌が斜めになった顔のデビを見て…
少し…反省した――――…