ウサギとオオカミ
第8章 トーマ家の家庭事情
「それで…話って?」
夜中の公園。
とても静かだ…
「まぁ、楓磨の話なんですけど…」
「あ…もしかして遊んでること?楓磨が。それなら僕は平気だけど…」
平気?
その悲しそうな顔で?
「…俺になら別にぶっちゃけていいんすよ?
辛いって…」
そう言った瞬間徹さんの目から涙が出ていた。
「…言わないでね。このことは…ッウ…」
どれだけためてきたんだろう。
この涙を…
「大丈夫です…徹さんの相談相手になりますよ。俺でよければ。」
そう言うと徹さんは話し始めた。
「最初はさ。楓磨のこと好きじゃなかった…
ただ、すがっていいと思ってそばにいた…」
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