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ふぁざー × こんぷれっくす

第5章 ファスシネイション

な、なに――――もしかしてママ、私が清水に『ローストビーフ』にされるの期待しているの!? 

やっぱり彼氏=『H』なの!


そりゃぁママみたいに大人になったらそれくらいと思うかも知れないし、ママとパパがそういうことして私が産まれたのくらい理解しているわよ!

流石にコウノトリが運んできたとか、キャベツ畑で生えてくるなんて思わないわよ!

だけど初めては、心から好きになった人がいいのぉぉぉ――――!

こいつだけは絶対、嫌だぁぁぁ――――!


「ママッ!」


これだけは断固として言い返そうとしたら――――

「ダイエット? 綺麗に見せたい気持ちは分かるけど、風香そんなに太っちゃいないわよ。ねぇ清水くん?」

「え……」

――――全然違った。

でも、ダイエットも違うんですけど。


取り敢えず『脱ローストビーフ』じゃなくて、ほっとしたのも束の間。


「はい、風香さんは今のままで十分綺麗ですから」

「がっはっ!」


口からうどん――じゃなくて砂を吐きそうなことを清水がまたしても言ってのけた。


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