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ラズベリーの恋

第55章 智香の心のケア

「嘘つき。あんなに愛してるって、言っておきながら。僕は智香だけなんて言って。嘘つき。セックスしたいんでしょ?アメリーは体の相性悪かったの?それで、私が欲しくて来たんでしょ?」「なんと言われたって、いいんだ。僕は本気で智香を愛してるんだ。智香が嫌なら一生セックスなんか、しなくていいんだ。体じゃないんだ。智香の純粋な心を愛してるんだ。僕がずっと智香を大切にする。いや、大切にしたいんだ。智香を幸せにして、もう一度心から笑って欲しいんだ。」智香にすがって、露木は泣き崩れました。智香は黙ったまま、ボーと立って涙がボロボロ溢れました。露木の顔に智香の涙がポタポタとかかります。「すまなかった。愛してるんだ。許してくれ。智香!」智香はしゃがんで露木にキスしました。家族が見てる前でしたが、構わず激しくキスしました。「秀君。」智香は微笑みました。そして二人は抱き合い長い間キスをしました。家族はみんな泣いていました。「ねぇ。今夜智香に添い寝してやってくれる?」梨香が言いました。「えっ!でも、いいんですか?こんな急に。僕は嬉しいけど、智香が。」「いいよね?智香。添い寝だよ。秀樹君にしてもらいなよ。」智香は露木を見つめて、こくりとうなずきました。智香の部屋に布団を2枚敷いて二人は手を繋ぎました。静かな夜です。黙ったまま、天井を見つめていた智香が、横になり露木の肩に顔を寄せました。「秀君の匂い。」智香はそう言って目をつぶりやがて寝息をたてました。露木は智香が寝たのが分かり、安心して自分も眠りました。露木はやはり智香と過ごしていると、とても満たされた思いになりました。朝、カーテンから日差しが差して、露木は目を覚ましました。すると、智香が見つめていました。「おはよう。智香。」露木はにっこり笑いました。「秀君。」待っていたかのように、智香はキスをし始めました。智香は露木の筋肉でたくましい胸に頭を乗せて、心臓の鼓動を聞きました。「僕の鼓動、聞こえる?」と露木は智香の頭を撫でました。「うん。聞こえる。」智香はそう言って、涙が溢れました。「秀君、強く抱きしめて。」「智香、痩せたね。強くしたら折れちゃうよ。僕、握力凄いから。」「うん。」智香は泣きながら、胸に抱かれていました。「秀君。愛してる。」智香はそう言いました。露木は涙が溢れ「うっうん。ぼ、僕も。僕も智香を愛してるよ。」

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