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ラズベリーの恋

第2章 もしかして?

私、首を振って「違うの。露木君にこんなに良くしてもらって、嬉しいの。私、泣き虫ね。」と、涙顔でにっこり笑ったの。露木君はハンカチを出して涙を拭いてくれたの。「うん、笑ってるほうが僕も嬉しいよ。可愛いよ。」え?私の事可愛いって?突然、顔が真っ赤になっちゃった。露木君、真っ赤な顔見て「熱?」と私のおでこを押さえたの。大きくガッツリした手。
「熱はなさそうだ。」とホッとしたみたい。ドリンクを半分飲んだ所で露木君が「僕も少し飲んでいい?」
と、サッとペットボトルを持って飲み出したの。ええ!これって、間接キス?やだ、キュンキュンしちゃう。露木君は飲んだドリンクを私にはい、と渡してにっこりしたの。どうぞ飲んでって顔してる。どうしよう。露木君の唇が触れた飲み口に、ちょこんと口をあててためらいながら、エイッ!と一気に飲み干しちゃった!キャー間接キスしちゃった!もうどうしよう。ますますドキドキしてきたよ。飲んだペットボトルはそっとカバンに閉まって「後もう少し、頑張って帰ろうね。」と露木君はまた私の肩を抱いて連れて行ってくれたの。なんか恋人どうしみたいで、ウキウキ!いいかな?ちょっといいかな?と、露木君の肩に頭を寄せたの。そしたらね、露木君ふわあっと私の頭に手を置いてゆっくり撫でてくれたよ。うーん幸せ!スッゴくハッピー!露木君もまんざら嫌でもないみたいだし、元気だったらスキップしてるよ。で、ようやく私の家に着いたの。なんか安心したとたん、お腹がぐ~となって恥ずかしい!露木君が「僕もお腹空いたし一緒に食べない?」と言うから、そうだなぁと家に上がって一緒にお弁当を食べる事にしたの。「お母さん、パートに行って誰もいないから、気を使わず上がってね。」と、露木君に支えてもらいながら食卓に案内して椅子に座って、いつものように並んで食べたの。露木君のお弁当箱は私のより2倍くらい大きくて、もりもり食べてたよ。私も露木君とにっこり笑って食べたの。
食べたら元気になってきて、露木君も「顔色良くなったよ。良かったね。」と嬉しそうにしてくれたの。
「お茶でも飲んで行ってね!」とお茶の準備をしてたの。湯飲み茶碗を持って、振り向くとなぜか露木君が立っていて、いきなり抱きしめたの。思わず、湯飲みを落としそうになったけど、私目をつむって私も露木君の広い背中に手を回したの。しばらく抱きあって、

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