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エスキス アムール

第10章 ニガイキオク






「ほ、本当に?」


「あれ、違うの?
俺たちてっきり
お前は要とデキてるんだと…。」


「そんなわけねーだろ!」

要が他の奴らを引っ叩く。


「なんで
言ってくれなかったんだよ」


「いや、だってさ、
別にお前がホモでも
お前はお前だしさ。

2人がデキてるんだったら、
いつかは
言ってくれるだろうなって
思ってたし。なぁ?」

そう言って、他の奴らも頷いた。


「…お前ら…」

なんていい奴……

「って、ホモじゃねーよ!!」



「三嶋良子って、
なんかヤバそうだな。」

「そういえば、波留さ。
一年のとき、歩ちゃんと付き合ってたじゃん。」


「ああ、あのよくわからない
フられ方したやつね」


順調に付き合っていたはずなのに、

ある時、急に
「もう、無理しなくていいから。
分かってるから」

そう言って
終わった恋愛があった。


歩は、何回聞いても
理由を教えてくれることはなかった。

そうして、
2年の時を経て
みきちゃんと出会って、これだ。


「それがなに?」


「言ってなかったんだけど、
あの後さ、
歩ちゃんにお前をフった理由を
聞きに言ったんだよ。

そしたら、
私がフられたようなもんだよって
言った後に、
ホモがホモがってボヤいてた。」


「…まさか、
歩もホモだと勘違いして…?」


「かもな。
三嶋良子に吹き込まれたのかもな。」

ホモホモホモホモって!

なんで誰も
本人に聞かねーんだよ!


俺は、
ホモでもゲイでもバイでもない!!

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