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エスキス アムール

第16章 バーボンと、ストーカー






「…は?」


「キスをしようとしたら、断るんだ。
メニューの中にも
入ってないって。


そういうコトは奥様と
どうぞとさ。」


「……」



「彼女を指名した友人がいてね。
その人も、断られたそうだ。」

キスがそんなに大事かね。
身体を売っておいて。

そういって、笑う。



ふざけんなよ。

この野郎。

お前なんて
相手をしてもらえるだけでも
ありがたいと思え!


一瞬、
一発殴ってやりそうになったが、


『キスはOK』
初めて彼女と行為に及ぶときに
聞いたルールを思い出して、

手を引っ込める。


社長もダメ。
社長の友人もダメ。


何で俺は、キスOKだったんだ…?



あ。もしかして。




俺はまだ20代

社長は60歳間近。



「社長、
そのご友人のご年齢は…?」


「63だよ。」





ああ、年齢か。







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