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エスキス アムール

第17章 夜中の襲撃




「…む、むり…っ」


「ね、寒いんだけど」


意地悪にそう言えば、
彼女の瞳はゆらゆら揺れる。


「はーやーくー」


「…っ」


はるかちゃんは、
困った顔をして、
そろそろと近くによると
俺の目の前で座った。


「よい、しょ」


「…、わ」


「あったかー」


その彼女を抱きしめれば、
ふわっと優しい香りがして、
温かかい。


なんていうか、

幸せだな。
ほんとに。


はるかちゃんの首に
顔を擦り付けて

香りをかぐと、
はるかちゃんは
恥ずかしそうに身をよじる。

そのときに
こっちの香りも伝わったみたいで
彼女は驚いて言った。


「シャンプーの香り…?
…お風呂入ってきたの?」


「風呂上りにさ、
シュウくんが
スケッチブックを持ってきてくれて、
そのまま出てきちゃったから…」


そういえば、
あいつ、
そのまま俺がでて行くの見越して
わざと風呂に入らせたんじゃ…。
あのやろー。













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