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エスキス アムール

第17章 夜中の襲撃







「シュウが…
って、だから髪の毛
濡れてるんですね!!」

はるかちゃんは
勢いよく振り向くと、髪の毛を触る。



「早く乾かさないと!
風邪引いちゃう…!!」


いや、もう、
風呂上りに外走ってきた時点で
風邪決定だと思う。



「大野さん、離して!!」

「どうして?」

「ドライヤー持ってくるから!」

いーよ、そんなの。
俺は抱きしめる力を強くした。

ダメ!
そう言って彼女は腕の中で暴れる。



「ちょ、はるかちゃ…ヴッ」

はるかちゃんの肘が
俺のお腹にクリティカルヒットして
蹲る。



「もう。」
そう言って俺から離れる彼女に、


「ツヨ…」
と呟けば、
ジロリと、睨まれた。


「はい、これで乾かしてください。」

そうして、
キレ気味に渡されるドライヤー。





それを見て、俺は良いことを考えた。










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