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エスキス アムール

第3章 めぐり合わせ





お水は1階の厨房にある。

階段を降りようとすると、
誰かが私の腕を掴んだ。


「…あ…っ」


引っ張り込まれたそこは、
男子トイレだった。

何と無く、
誰かは想像がつく。

にこりと笑いながら、
後ろを振り返ると、


「アカリちゃん」

観月さんがそこにいた。


「観月様、
どうされたのですか?

北山様も
皆様お待ちですよ?」


そういいながら、
手を外そうとするが、
なかなかの力で掴まれていて外れない。

優しそうな笑みを浮かべながらも、
痛いほど腕をつかみ上げる指。

目の前の男に恐怖心を覚えた。


「お金、
いくら払ったら
相手をしてくれるのかな…?」

君の相手なんてゴメンだ。


「観月様、
それはちょっとここでは…」


「100万。
100万あげるから、
ここでしようか。」

そう言って
私を壁に押さえつけると、
首筋を舐め上げた。


気持ち、悪い。




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