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エスキス アムール

第27章 彼とのカスタム

【波留side】




「出張?いつから?」

「明日。」

「どこに?」

「ニューヨーク」


俺は今、通例化してしまった
彼の腕の中で、

彼の出張話を聞いている。


まだこの習慣には
慣れたわけではないけど、

冬の割に暖かくなるし、

どうせ折れるなら
ラリーするのも面倒臭い。

だから、何も言わずに
抱きしめられてやろうと思った。




その彼は明日から
ニューヨークに出張だそうだ。


「何日?」

「一週間」


また長いこと行くな。
その間は一人か。


「一人で寂しいと思うから、
毎日電話するね?」

「やめろ。電話代の無駄だ。」



久しぶりに過ごす、
一人の時間。

一人で寝るのも久し振りだ。

快適に暮らせそうだな。
一週間、伸び伸びと、暮らそう。







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