エスキス アムール
第27章 彼とのカスタム
誰だよこんな時間に。
ディスプレイをみると、
今俺が無意識のうちに
探してしまった、そやつだ。
「チッ…もしもし?」
『舌打ちは良くないよ?
波留くん』
「今寝るとこだったんだよ!!」
『あー、ごめんごめん。
大丈夫?眠れそう?』
「眠れるわ!!ぐっすりだわ!!
一人で快適だわ!!」
『…僕は
波留くんいないと眠れないよ…』
「知るか」
ブチ
電話を切った。
その悩ましい声、やめろ。
だいたい夜にって…
まてよ、
今こっちは21時だから
向こうは朝の7時じゃん。
朝からなに言ってるんだよ。
電話代いくらかかると思ってるんだ。
これだから
金持ちってのはダメなんだよ。