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エスキス アムール

第27章 彼とのカスタム

【木更津side】






「うまそー!!」



ニューヨークから帰ってくると、
彼はよる遅いと言うのに
ご飯を作って起きて待っててくれた。


そんな彼がとても愛おしくて
抱きつこうとすると
するりと、交わされる。

…照れてるなよ。
なんつって。


無理矢理いれられた風呂からあがると、
僕を迎えてくれたのは
波留くん特製の

オムライスだった。


どうして僕の好きな食べ物を
知っていたのかと驚いたが、
どうやら、

波留くんの大好物らしい。




「僕、オムライス好きなんだよね」

「ほんと?
俺も好きだよ。」

そういった、彼の顔は
とても嬉しそうだった。


そのオムライスはトロトロだ。
それがデミグラスソースと絡んで本当に上手い。


「ほんっとにおいしいね!

すっごくおいしい。
こんなの初めてだよ」


興奮しながら
ふと、波留くんの方を見ると、
優しくこちらを見つめる瞳と目があった。


「…っ」


僕は慌てる。
ドキドキした。


そんな目で、見られたことない。
いつもと違う。
そう感じたからだ。



顔がどんどん熱を持つ。
きっと、今耳は真っ赤だろう。



オムライスを口に頬張ったまま
気付かれまいと俯く。


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