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エスキス アムール

第8章 チケット





もしそれならば、
此処から抜け出したい。

そんなこと
聞きたくない。

帰りたい。

泣き出しそうになったとき



「あの、はるかちゃんさ、」



大野さんの口から
何が聞かされるのか。


沈黙が長く感じた。



「あの…」

目をギュッと瞑った。






「…客と出かけんの嫌…?」




………







………







「……は?」




考えていた事と違う事で、
拍子抜けして、

何とも素っ頓狂な
返事をしてしまった。





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