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真田幸村九度山ライフ~恋の相手は戦国武将~

第9章 嵐が来る。

 
 口内を犯されながら玩具を抜かれ、千恵は体をベッドに沈ませる。絶頂の移ろいから己を取り戻す頃に、国親は唇を離した。

「今の男が大事、なんて言うけどさ。千恵はそいつじゃなくても、こうやってイケるんだよ? 他の男や玩具じゃ感じないならともかくさ、千恵がそいつに拘る理由ないよね?」

 千恵はぽろぽろと涙をこぼしながら、首を横に振る。が、国親の指が直接千恵の中に侵入すると、硬直してしまった。

「ほら、今だって……こうやって千恵は俺を求めてる。ここに欲しいってこんなに下も泣いてるのに、嫌がってるのは上だけだよ」

「違う……あたし、そんな」

「千恵が好きなところも、俺は全部知ってる。誰よりも、俺が千恵を愛してきたんだから」

 国親の猛りが千恵の蜜壷に押し付けられると、いやらしい音が立つ。が、それを掻き消すように、千恵は泣き叫んだ。

「嫌っ、嫌ぁーー!! 助けて、幸村っ!!」

「また、その名前……やっぱり最後までしないと、分からないか」

 嫉妬めいた気配と共に、進んでくる欲望。貫かれる事はもう避けられないと、千恵が絶望に暮れたその時だった。
 

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