甘い果汁
第10章 溺れる果汁
「ふんふーん、ふんふんふーーん♪」
マイ、シスターよ…
お風呂で大きな声で歌っている妹。
お風呂ってね、響くんだよ、だからね、隣の家の人に聞こえてんだよ?
ま、隣は悠也の家…
(悠也と、最近、シてない…)
って! 何を考えてるんだ、私は…
「あっ、姉ちゃん☆ こんな時間にお風呂って珍しい」
茜がお風呂から出てきた。
「あーうん。まぁね。早くお風呂行きたいから着替えて」
「えー、別に今着替えていいじゃん。 女同士なんだから☆」
「もしかして恥ずかしい?」と、ニヤニヤしながら茜に言われた。
茜に言われたら腹が立って仕方ない。
「あー、はいはい、着替えますって」