甘い果汁
第4章 悩む果汁
「きゃああっ…」
「えっあっ、ごめん」
私は脱いだ体操服で上半身を隠した。
「こ、こっちこそごめんね…こんなとこで着替えて…」
「いや…大丈夫」
鳥野 秋君は、学年で上位のイケメンだ。
こげ茶色の髪の毛で、凛とした瞳が、また格好いいのだ。
「忘れ物取りに来ただけ。すぐ戻るから」
「あっ…うん…」
き、着替えても大丈夫かな?
鳥野君は一番後ろの席。
今冬だしすっごい寒いよ~~!
我慢できなくなって、上半身を隠していた体操服を一瞬で置き、着替えようとしたとき――
「っえ…??」
後ろからぎゅっと抱きつかれた。
「と、りの君…ひゃっ」
鳥野君は私の背中にキスを何度もする。
「っん…、鳥野君…」