甘い果汁
第4章 悩む果汁
「待って待って、鳥野君、何するの…?」
「…俺、花崎のこと好きなんだ…」
いきなりの言葉に唖然した。
(えっ… あの学年1イケメンの鳥野君…に告白…された…)
私の体を抱きしめる鳥野君の腕の力が強くなった。
「……っ」
何故かドキドキとしてしまっている私…。
「俺、あきらめないから…っ
~~~っじゃっ!!」
パッと手を離し、
私の頭をくしゃくしゃと撫でて、鳥野君は教室から飛び出して行った。
「…『あきらめないから』って…私何も返事してないのに…(笑)」
(鳥野君って面白い人…)
――――――…
「ただいまー…ってお兄ちゃん?!」
玄関にある靴はまぎれもなくお兄ちゃんだ。
「帰ってきたんだ!」