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「ッ！」
向こうからくるモンスターの波を斬って弾いて押し返す。
時々相手の攻撃が体をかすめそのたびに視界の上のゲージが少しずつ削れていく。
「くそっ！どうすんだ翔!?」
「とにかくただじゃ退かせてくれないだろう。ひとまずは相手の数を極力減らせ！」
「他に何かないのか!?」
「あとスキルは使うな！硬直時間に攻撃されたらそれで終わりだ！思い出をなくしたくないなら使うなよ！」
「くっ…。」
話している間にも相手が攻撃を続けてくる。なんとかしのぎつづけているが
「スキルが使えないんじゃどうすれば…。」
スキルは使ってしまうと使った後に数秒の硬直時間が課せられてしまう。
普通の戦闘ならばスキルを相手に当ててしまえば問題ないのだがこういった大勢が攻撃してくる戦闘ではその硬直時間が致命的な傷につながる。
「スキルを使わない戦闘の仕方…。」
と
「ぐっ!?」
ギィンッという音と共に剣が弾かれてしまう。
「しまった！」
くるくると宙を舞った剣はドスッという音と共に地面に突き刺さりそのまま竹刀に戻ってしまった。
「くそっ！」
慌てて取りに行こうとするが
「うわっ!?」
そのとたん目の前にいたヴァルキリーソルジャーがスキルを発動。
そのドラゴンソルジャーよりも数段速い『トライアングルスライス』を横に転がってかわす。
「くっ！」
立ち上がった瞬間に後ろから剣が迫る。
とにかく前に走ってかわし前方にある竹刀に向かって走る。
ヴァルキリーソルジャーたちも気づいたのかこちらに向かって走ってくる。
だが
「…!?」
未来はパラメータスキルで素早さをあげていたためヴァルキリーソルジャーたちは追いつけない。
猛烈なスピードのまま竹刀を取り苦戦している翔たちの元へ走る。
「２人共！伏せろ!!」
そう言うやいなや竹刀を剣に変え相手たちに思い切り叩きつける。
ギィンッという音と共に未来の剣が弾かれる。
だが
「今だ！」
未来の剣を受けバランスを崩したヴァルキリーソルジャーたちを龍がハンマーでなぎはらう。
「グラアッ！」
叫びをあげ何体かが消えるが未来たちはそれを見ずに基地の方へ猛然とダッシュを開始した。