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サイレントワールド

第11章 HUNTER

ある日いつものようにPKギルドの奴らを捜しているとゲームがクリアされた。
…今川君がやったんだよね。
凄いよ。
PKギルドの奴らをただ狩るだけの『ハンター』としては凄く君は格好いいと思えた…。
ゲームがクリアされた時私はホッとしたんだ。
やっと帰れる。
やっとこの争いだけの日常から解放されるって。
でも私はすぐには帰れなかった。
私は『オリンポス』の連中に言われた。
君の手でPKギルドの奴らをもう一度この『記憶奪還ゲーム』の中で狩ってくれないかってね。
私は断った。
もう『ハンター』を名のるのは嫌だったから。
そしたら『オリンポス』の連中は私の家族を人質にとった。
従わなければ思い出を奪うぞってね…。
私は従わざるを得なかった。
また繰り返される争いの日々。
最悪だったのは『記憶奪還ゲーム』参加者が私を除いて全員PKギルドに所属していたこと。
…そのゲームが終わった時『記憶奪還ゲーム』参加者は私を除いて全員思い出を全て奪われていた。
…ううん。
私が奪ったんだよね。
いくら自分を正当化しても自分を裏切ったおじさんへの復讐だって言ってみても…空しいだけ。
自分がやってきたことが正しいかすら分かんなくなって…気づいたら現実に戻ってきてた。
でもまたすぐゲームは始まってしまうだろうって分かってた。
だから求めたんだ。
…私を救ってくれる人を。

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